世の中はペーパーレスの時代に移り変わって久しいですが,私が所属している研究所では,未だに紙での運用がメインとなっています。
とてもニッチな内容だと思いますが,私の職場環境においてプリンターの選定基準をまとめてみました。
あまり参考になることはないかと思いますが,クロマトを印刷する方など参考になれば幸いです。
複合機はRICOH製を使用していますが,各研究室に設置しているレーザープリンターはCanon製を使用しています。
このレーザープリンターの選定基準となります。
基本的には各部屋に設置しており,LCやMSなどの分析装置からも印刷する際に使用します。
ページ記述言語(PDL)
ページ記述言語(PDL)とは,
Page Description Language(ページ・ディスクリプション・ランゲージ)」の略で,PCからプリンターへ印刷ジョブを送る際の言語です。
これは,プリンターのメーカーによって異なりますが,メーカーが同じでも機種によって異なることもあります。
Canon製の現行機種では以下の4種類あります。
PDL | 主な機能 |
LIPS V | キヤノン独自のページ記述言語の最新バージョン 従来のLIPSとの互換性を保持 エミュレーションや多様なフォントを搭載 専用端末システムや多様なOSからの出力に対応 |
LIPS LX | LIPSのデフォルトモード 使用アプリケーションやデータサイズに関係なく最適なプリントパフォーマンスを提供 ロードバランシング機能によりデータ処理が向上 |
CAPT | パソコン側のCPUを活用してデータ処理時間を短縮 高圧縮率でデータをプリンタへ転送 少ないメモリでも快適に印刷可能 双方向通信でプリンタの状態を確認しながら効率的に印刷処理を実行 |
CARPS2 | パソコン側のCPUを活用してレンダリングを実行 大容量データをスピーディーに処理 プリンタ本体のメモリ増設が不要 |
基本的にはLIPS Vを選択しています。
まず,商品として低価格帯はCARPS2,高価格帯はLIPSに分けられます。
以前にCAPTのプリンターを使用した際に,クロマトなどの高密度なデータを印刷すると,プリンター側のメモリが不足し,
PCの速度低下やアプリケーションが落ちる等のトラブルが発生したことがあります。
そのため,安定稼働を目的にLIPS Vを選択しています。
LIPS V vs LIPS LX
これは根本的に違います。
LIPS Vは過去のナンバリングを統合したLIPS IVにLIPS LXの機能を統合したもので,過去のLIPSと互換性があります。
LIPS LXはロードバランシング機能で,過去のLIPSとは互換性がありません。
古い分析装置を壊れるまで更新できない私どもの環境では,旧石器時代のOSが現役の環境が残っています。
その場合,過去のLIPSと互換性がある点が重要視されるというわけです。
ちなみに,いにしえの時代に行っていた,DOSの印刷方式であるcopyコマンドを使用して,プリンタに送り出してグラフを書くなんて作業もLIPS Vでは対応可能です。
これもLIPS LXではできません。
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