【修正済】Excel 2016 でアドインの参照先が見つからないエラーの解決方法 (KB5002653の影響)

Excel2016AddinError

Microsoft Excel 2016 で,2024年11月12日のセキュリティ更新プログラム (KB5002653) の適用後,ソルバーなどのアドインで「参照先が見つかりません」エラーが発生するケースが発生しています。本記事では,この問題の原因と解決策を解説します。

2024年11月19日に修正パッチが公開されました!

この更新プログラムに関する既知の問題

この問題は、2024 年 11 月 19 日の Excel 2016 (KB4484305) の更新プログラムで修正されています。

Excel 2016のセキュリティ更新プログラムの説明: 2024 年 11 月 12 日 (KB5002653)

Windows Update では配信されておりませんのでご注意ください。

以下リンクからインストーラを取得して,インストールする必要があります。

現在は修正パッチが出ていますが,Windows Updateでの配信ではありません。バッチファイルによる社内展開方法をまとめましたので,以下記事を御覧ください。

目次

エラー発生の背景

KB5002653 はセキュリティ上の脆弱性を修正するための重要な更新プログラムですが、一部環境で Excel アドインの参照設定に影響を与えることが報告されています。具体的には、ソルバー (SOLVER.XLAM) や ChemDraw for Excel (ChemDrawExcel.xla) などのアドインが正常に読み込まれず、エラーメッセージが表示される場合があります。

エラーメッセージ

  • 「申し訳ございません。:\Program Files\’…\SOLVER\SOLV.XLAMが見つかりません。名前が変更されたか、移動や削除が行われた可能性があります。」
  • 「申し訳ございません。:’…\ChemDraw for Excel\ChemDra.xlsxが見つかりません。名前が変更されたか、移動や削除が行われた可能性があります。」
SOLVERのエラー画面

原因

更新プログラム適用後,Excel のアドインへのパスが正しく認識されなくなることが原因と考えられます。

回避策

公式の回避策

の更新プログラムに関する既知の問題

この更新プログラムをインストールした後、最後に Excel を使用したときに有効にされた Excel アドインが、Excel を開いたときに正しく読み込まれていない可能性があります。 この問題を回避するには、アドインをダブルクリックするか、[ファイル ] > [開く] を選択して手動で開きます。

Excel 2016のセキュリティ更新プログラムの説明: 2024 年 11 月 12 日 (KB5002653)

要するに,アドインブックファイルを手動で開くことで,アドインの動作をさせることができます。Excelを開くたびに作業する必要があります。

回避策

公式の回避策では根本的な解決はしないため,新しい更新プログラムが出るまでのつなぎとして,以下の方法も試してみてください。いずれの方法も根治治療ではなく,一時的な対症療法となります。

アドインの無効化:

  1. Excel を起動し、「ファイル」タブをクリックします。
  2. 「オプション」を選択し、「アドイン」をクリックします。
  3. 「管理」ボックスで「Excel アドイン」を選択し、「設定」をクリックします。
  4. エラーが発生しているアドイン (例: ソルバー,ChemDraw for Excel) のチェックボックスをオフにします。

エラーは出なくなりますが,アドインは使えません。

更新プログラムのアンインストール (最終手段):

KB5002653 をアンインストールすることで一時的にエラーを回避できますが,セキュリティリスクが高まるため,推奨されません。アンインストールする場合は,速やかに代替のセキュリティ対策を講じる必要があります。

エラーも出なくなり,アドインも使えます。

現在は修正パッチがでていますので,インストールすることで解消します。

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