ポケモンGOトレーナー必携のデバイス,Pokémon GO Plus +。その便利な機能をさらに拡張するため,前回はモーターの接点を直接操作する改造をご紹介しました。しかし,動作の遅延や再接続時のスイッチ操作など,改善の余地が残されていました。
そこで今回は,フォトカプラを用いた改良版をご紹介します!この方法により,よりスムーズで安定した自動化を実現できます。
はじめに
この記事はハードウェアに手を加える内容です。嫌悪感を抱く方はブラウザバックをお願いします。
また,改造手順の共有となりますが,あくまでも改造は自己責任でお願いします。
前回改造の課題点
- モーター接点への直接配線のため,ボタン押下認識の遅延が発生。
- ポケモン捕獲時に緑LEDが2回点滅する必要があった。
- 再接続時に手動でスイッチをオフにする必要があった。
- バッグの中で「ピカピカッチュ…」が鳴り続ける現象が発生する可能性があった。
フォトカプラによる解決策
フォトカプラを使用することで,これらの問題点の解消を図ります。ボタンのLED点灯をフォトカプラで検知し,接続/切断を自動化することで,安定した動作を実現します。
改造手順:
私が書くまでもなく,TerunobuISHISAKA様が回路図を公開しておりますので,参考にしてください。
開けるところまでは前回と同じです。
今回は上蓋の基盤を加工のみで作業が完了します。
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ボタンの接点への半田がなかなか付かずに苦労しました。
フラックスを塗布して作業すると,付きやすくなります。
今回もAWG28相当の電線を使いましたが,おすすめはしません。
使ったことがありませんが,極細のエナメル線(ポリウレタン線)を使用すると半田ごての熱で被覆が取れてつけやすいようです。
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フォトカプラを仕舞う場所がほとんどありません。
どこにしまおうか考えましたが,前回モーターを取り外していましたので,そちらに格納しました。
バッテリーカバーのモーター固定部分をニッパーで切断して,収納しています。
この格納時にボタン基盤の半田が取れやすいので,事前にしっかり付いているか確認してください。
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本当はあまり,ケースを加工したくなかったんですが,電線が太すぎて入らなかったので止むなく加工しています。参考にされる方は,電線選択と配線の長さに注意してください。
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前回載せ忘れた,LED減光シールで減光後に蓋を戻した写真です。
白がピンクになりました。
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やってみて
今回の改造は,前回に比べると少し苦戦しました。
特にボタン部分への半田が難易度高く,半田ごてを長時間あてることによる故障するリスクが高いと感じました。
使用感
モンスターボールのオートスローより少し早いかもしれません。
また,おま環かもしれませんが車で移動中のポケストップを回すことが多くなった気がします。
というのも,もともとポケストップを感知したあと,放置でもポケストップを回しますが,感知したあとにボタンを押すことで時速50km程度なら回してくれることが多いです。
今回の改造で,ボタンを押している判定になることで,回収率が上がっているものと考えます。
実際にはわかりません。体感です。
気になった点
大きなものは特にありません。
ポケスリでの計測も問題なく動作しているので問題はありません。
ただ,ポケスリでの睡眠計測時に通常であれば,販売開始時に長過ぎて話題になったピカチュウのキラキラ星が聞けるのですが,必ずスキップされます。
通常:「ピカピカッチュ…」→「ピーカピーカピーカチュー」
今回:「ピカピカッチュ…」→ 無音
最後に
冒頭でも書きましたが,ハードウェアの改造は自己責任でお願いします。
使用した道具
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フォトカプラ:YMS PARTS【10個入】フォトカプラ TLP785 (GBランク) DIP-4
どうしても1個だけ購入だと割高なので,10個購入しました。
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フラックス:ホーザン(HOZAN) ペンタイプフラックス H-722-P
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コメント
コメント一覧 (2件)
オート改造参考にさせて頂きました。ありがとうございます。
タクトスイッチは熱ですぐに壊れるので直にハンダ付けしたくないので、フォトカプラの出力は表面(LEDがある面)のフレキケーブル(茶色のやつ)の隣りのハンダが載っているパッドにしました。GNDは裏面の右側(現在のハンダ付け箇所の裏側)のパッドにすれば難易度が一気に下がります。出力の接続箇所はスイッチから4Ω程度の抵抗(スイッチからの静電気等を保護する)を介したパッドですがフォトカプラの出力なので大丈夫。フォトカプラも表面実装タイプにしてSIDE-Bと書かれたネジの横に垂直に貼り付けると高さが4mm程度まで問題なく入ります。
スイッチの箇所にハンダ付けしてジャンク品になったGO++がメルカリに出てるので今さらですが参考までに。
追記
バーコード(データマトリクス)の印刷されている箇所はBluetoothのアンテナになっているので、ここに配線を通すと電波の感度が極端に下がるので注意してくださいね。